昨今のマツダ車はどのグレードでも同じ見た目というクルマがほとんど。簡単にいうとベースグレードを買ったとしても、パッと見は最上級グレードと見間違えるほど一緒なのだ。 ■【写真で比較】かなり違うぞ! 1番高いCX-8とベースグレードを画像で比較 それこそがマツダのブランド戦略であったのだが、不満の声もあったとか。それを打開すべく、マツダはCX-8の改良モデルで次なる一手を投入! 何故ここに来て作戦変更となったのか? そのワケを考えてみたい。
バカ売れ中のCX-8! 人気車ゆえの葛藤もあった!?
そもそもCX-8は、マツダのフラッグシップSUVとして2017年にデビュー。これまでのMPVやプレマシーといったミニバンの開発をやめ、その受け皿として国内専用に開発された3列シートを備えたSUVだ。空前のSUVブームも追い風となり、これまで6万9042台を販売する超人気車である。 だが、好調な販売とは裏腹にユーザーからの不満もあったという。 CX-5とCX-8の開発主査を務めた松岡 秀樹氏によれば「最近のマツダ車は輸入車と比較する方が多く、CX-8はその流れがとくに顕著。となれば見る目は厳しい方も多く、“特別感”が欲しいという声が年々高まっていた」と語る。事実、CX-8オーナーのなかで、輸入車からの乗り換えは全体の6%にも及ぶという。 たしかに自分がもし最上級モデルのオーナーであったら、そう思うのもムリはない。どうせ高いお金を出して買うのならば、多少なりとも優越感に浸りたくなるのも納得だ。その逆も然りで、安いグレードを買った場合でも、高いモデルと同じ見た目というのもメリットではあったのだが。
輸入車勢も納得! 特別感がキモ
上記のような経緯から、CX-8の改良モデルには“特別感”を演出する装備を充実させたのだ。 既存モデルはホイールなどの細かな意匠は異なるものの、ベースグレードでも上級モデルを買ったとしても、特別感がなかったというのが正直なところ。そこで、今回の改良モデルではLパッケージ以上のグレードには特別な装備を奢ったのだ。 具体的には横バーグリルから、ドット柄を用いたデザインに変更。目玉はモニターサイズの拡大で、Lパッケージ以上にのみ10.25インチの超ワイドディスプレイを装備したのだ(ベースグレードは8.8インチ)。 最上級のエクスクルーシブモードには、さらに差別化を図っている。グリルに加えて、足もとには19インチの専用デザインホイール、さらにフロント両サイドにシルバーのガーニッシュを追加するなど、専用装備を充実。車内にも特別なものが奢られており、キルティング加工を施した専用デザインのシートも採用、と他のグレードとは違う“特別感”を演出している。 「そうは言っても実際のデキは?」と思うだろうが、実車を見た限りでは、今までのCX-8よりも「かなり高級になったな」という印象であった。とくに10.25インチの巨大なディスプレイや、専用シートは触り心地や掛け心地など、見た目以上に国産車とは思えないほど高級な仕上がりとなっているのだ。
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December 05, 2020 at 02:45PM
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