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見つけた・この店:新潟市 こかげカフェ 食物アレルギーの人にもベーグル /新潟 - 毎日新聞

 新潟市美術館内に2015年7月にオープンしたベーグル専門店。食物アレルギーがある人に配慮し、全メニューで「卵と乳製品不使用」をコンセプトに、ベジタリアン、ビーガンに対応したメニューを用意した。誰でも気軽に外食を楽しめる。

 美術館の客の年齢層は高く、ベーグルは「硬いパンだろ」と初めは受け入れてもらえなかったが、最近は予約が入るほどの人気だという。テラス席もあり、公園帰りの親子やペット連れも気軽に利用できる。

 なじみのない人もいるベーグルを作ることになったきっかけは、オーナーの若山裕伸さん(45)の息子に卵と落花生のアレルギーがあったことだ。「卵は何にでも入っているし、家族の食生活が一変して苦労しました」。パンは2回発酵が必要だが、ベーグルは1回で済む。卵を使わないため、自宅で息子に作れると考えた。

 もともと飲食関係に勤めていたこともあり、飲食関係の事業を始めようと思い立った。義母から「アレルギーを持った人でも食べられるお店があってもいいよね」という言葉と、息子に作ったベーグルをヒントに出店に向けて準備を始めた。若山さん自身も美術館巡りや建築が趣味だったため、同市出身の建築家・前川國男が設計した同館の出店募集に応募。プレゼンテーションなどを経て出店が決まった。

 「新潟らしいベーグル」を作るため、県産の食材を使用する。北海道産の小麦にそれぞれ県産の小麦や豆乳、米粉などを加えた五つのベースに具材を合わせ、現在は14種類を販売している。

 ベーグルの製造は障害者施設に依頼。材料の一部には「ハネモノ」と呼ばれる、市場に出回らない規格外のものを使用する。加工に手が回らない農家から農作物を福祉事業所が引き取って加工し、製品を店が買い取るプロジェクト「rucoto」に参加している。

 ベーグルはセットメニューとして店内で食べることもでき、温めて提供される。もっちりとした生地に小麦の風味を感じられるのは、卵と乳製品を使っていないベーグルならでは。一番人気のオープンサンドはベーグルにプラス850円(税抜き)で注文可能。ドリンクメニューのコーヒーも「ベーグルに合うようさっぱりとしながらも深い味わいになっています」とこだわりが詰まっている。【池田真由香】


こかげカフェ

 新潟市中央区西大畑5191の9(電話050・3590・4402)。ベーグル(一つ税抜き200円から)のほか、アレルギー対応の焼き菓子なども販売。テークアウト可能、オンラインショップ(https://kokagecafe.theshop.jp)でも販売中。平日午前9時半~午後6時(ラストオーダー午後5時)。ランチメニューは午前11時から売り切れまで。月曜定休(月曜祝日の場合は翌日、美術館に準じる)。

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July 26, 2020 at 03:55AM
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