
ビンディングペダルの製造からブランドの歴史が始まったタイム。創業から二年後にはロードシューズもリリースし、一時期はグレッグ・レモンもタイムのシューズを使用するなど高い評価を得ていた。そんなタイムが再びロードシューズにカムバックし、「OSMOS 15」「OSMOS 12」「OSMOS 10」という3グレードを一気にリリースしている。
タイムの新型ロードシューズは、グループ会社であるロシニョールの技術を投入して作られていることがポイント。アスリートの人間工学を研究する機関とも共に開発を進めていくことで、ペダリングに最適なラスト形状、インソール形状を実現した。
タン部分は片側に縫い付けられている
タン部分にはメッシュが設けられている
グリッパーが配されている
かかとをホールドする絞りが設けられている
グレード間で素材などディテールは異なるが、OSMOSシリーズに共通するポイントはアッパーとタンの片側が縫い付けられている点。アッパーが足全体をラップするような構造を採用することで、フィット感を向上させている。アッパーが左右どちらかに片寄ることが無いため、着用時のストレスも少ないはずだ。また、タン部分には通気性を確保するためのメッシュがあしらわれており、ラップ構造により生地が重なる部分でも熱がこもりにくくなっている。
かかと部分の形状も各グレードで似ており、くるぶしの下からアキレス腱部分に渡って配置されたクッションによりホールド性を確保。グリッパーはアキレス腱部分だけではなく、かかと部分まで貼り付けられているため、足がよりズレにくくなっている。
タイム OSMOS 15
内側にも補強が加えられている
フルカーボン製のアウトソールが採用する
高密度のEVAフォームが設けられたSensor2+インソールが採用されている
ベンチレーションホールが設けられている
各グレードで異なる点はアッパー素材とクロージャーシステム、アウトソール素材、インソールだ。OSMOS 15と10のアッパーはメッシュをメインとし、TPUパネルで補強する構造を採用することで、しなやかさと通気性を確保。OSMOS 15とOSMOS 12でもメッシュ素材が異なっており、ハイエンドの15のほうが柔軟なメッシュを使用している。そのため15には内側からも補強が加えられている。一方で、OSMOS 10はメッシュを使用せず、しなやかなマイクロファイバーを採用する。
OSMOS 15のクロージャーシステムはBOAダイヤルを2つの構成。アウトソールはフルカーボン製とし、中足部にブリッジを設けることで剛性を強化。また、ソールにはベンチレーションホールが設けられており通気性に貢献している。インソールは「Sensor 2+」という土踏まず部分に高密度のEVAインサートを配置している独自の物を搭載する。
タイム OSMOS 12
OSMOS 15とは異なるメッシュが設けられている
1つのBOA、ベルクロのクロージャーシステムを採用している
カーボンをクリート部分のみに採用する
Sensor2というクッション性に優れるインソールが採用されている
セカンドグレードのOSMOS 12のクロージャーはBOAダイヤル1つ、ベルクロ1本。ソールのクリート取り付け部分はカーボン製、その他の部分にカーボンコンポジットを採用することで剛性を調整し、ハイエンドよりも幅広い層のサイクリストに最適なモデルとしている。インソールはSensor2。
ベースモデルにあたるOSMOS 10は、1つのBOAダイヤルをクロージャーに採用するモデル。カーボンコンポジットソールとし扱いやすさにフォーカスしており、様々なサイクリストがパフォーマンスを発揮させられるシューズだ。インソールはSensor2とすることで、足底部の疲労を抑えた履き心地を演出している。
タイム OSMOS 10
OSMOS 10はマイクロファイバー系素材を採用する
カーボンコンポジットソールを採用するOSMOS 10
― 編集部インプレッション
今回はOSMOSシリーズを3モデルとも42サイズ(27cm)で履き比べてみた。普段からシューズは各社の42サイズをチョイスしている筆者だが、このOSMOSシリーズはいずれも細身の作りで、フレンチブランドらしく欧米人に合わせたフィット感というのが第一印象だ。足入れした時点で横幅がパンパンだったので、タイトめのフィット感が好みでなければ普段よりもワンサイズ大きめを選ぶ方が良さそう。
ペダルが近く感じる低いスタックハイトがOSMOSシリーズの大きな特徴だ
対して、かかとのホールド感は薄めで、昨今のレーシングシューズにありがちな絞られたヒール形状ではなく、痛みや不快感がないのは嬉しい点だ。それでも広い範囲に厚手のクッション素材と滑り止めのシリコングリッパーが配されており、強めの引き足でもズレる感覚はなかったため高出力のペダリングにもしっかり対応したフィット感を実現している。
タンがアッパーの片側に縫い付けられ一体化した各モデル共通のデザインは、足の甲に当たる段差を減らしてくれており、フィット感向上に繋がっていると感じられた。そしてなにより、片側に向かってめくるようにタンを開くだけなので履きやすさにも一役買っている。
メッシュアッパーのおかげで足先で風を感じるほどの抜群の通気性が好印象
OSMOSシリーズで特に良かった点が足裏とペダルとの距離の近さだ。スタックハイトがかなり低く設計されているようで、ダイレクトなペダリングフィールが非常に心地良く、タイムラグのないパワーの伝わり方が好印象。今回はシマノペダルでテストしたが、同じタイムのペダルであればさらにその親和性は高いものとなるだろう。
上位グレードのOSMOS 15とOSMOS 12はメッシュアッパーが軽さと通気性、フィット感に大きな効果を発揮してくれた。裏地もなくソックスが透けるほどのメッシュパネルから積極的に風が入り込んでくれ、足先で明らかな空気の流れを感じることができる。ダウンヒルで足を止めた状態だとより通気性を感じられ、つま先だけでなく両サイドやタン部分からもしっかり風が入ってくることが確認できた。
OSMOS 12はメッシュアッパーによる足当たりの良いフィット感が魅力だ
クロージャーをやや緩めると、シューズと足との間に空間が生まれることで風がより循環してくれ涼しさは格段にアップ。リラックスして走る際にも十分通気性を発揮してくれる。軽量で柔らかなメッシュ素材は足当たりを良くしてくれる反面、ガッチリとしたホールド感はないため、アッパーに剛性感を求めるレーサーには物足りないかもしれない。
メッシュアッパーは柔軟性も高いため、足の形に沿った心地良いフィット感も生み出してくれた。幅が狭めな形状なのに窮屈さがそこまで気にならなかったのは確実にこの素材のおかげだ。横に張り出して痛みの出やすい小指、親指の付け根にちょうどメッシュパネルが配置されており、圧迫感を軽減してくれている。
OSMOS 15とOSMOS 12のアッパーを比較すると、トップモデルであるOSMOS 15にはメッシュ裏に補強が施してあり、上方向に力が加わりやすい引き足時にパワーが逃げにくいよう設計されていると感じた。補強があるといってもメッシュの柔らかさは損なわれておらずフィット感は上々だ。対してOSMOS 12は、補強のないメッシュ1枚のパネルによって、より風通りが良い涼しい履き心地に仕上がっていた。
程よいソールの剛性感でロングライドに最適なOSMOS 10
末弟グレードのOSMOS 10もタンのメッシュパネルから風が入ってくる感覚や、かかとのフィット感の良さが引き継がれており、上位モデルの影を感じる履き心地に仕上がっている。メッシュアッパーの心地良さには敵わないが、アウトソールが程よい剛性感のためロングライドをメインに楽しむ人におすすめできるだろう。
OSMOS 15はタイムのフレームを思わせる、カーボンの織り目が美しいアウトソールによって一層所有欲を満たしてくれる一足に。日頃タイムのロードバイクを愛用するオーナーや、人とは被らないシューズが欲しい人、夏場に涼しいシューズを探している人はぜひチェックしてみては。(CW編集部・村田)
タイム OSMOS 15
重量:480g
カラー:ブラック、ホワイト
サイズ:25.0~28.0cm
価格:47,000円(税抜)
タイム OSMOS 12
重量:520g
カラー:ホワイトブラック、ホワイトレッド
サイズ:25.0~28.0cm
価格:39,800円(税抜)
タイム OSMOS 10
重量:550g
カラー:ブラック、ホワイト
サイズ:25.0~28.0cm
価格:29,500円(税抜)
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May 27, 2020 at 07:18AM
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