中古車購入[2020.08.18 UP]
BMW M3のグレード紹介 あなたはどこまで知っている?
デザイン、走行性どこをとっても完璧で、動力性能に優れているモデルとして人気の高いBMW M3に関して、今回はグレード別に紹介していきます。「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
この記事の目次
BMW M3の歴史
BMWの中核を担うセダンとして3シリーズがありますが、その3シリーズをベースに高性能バージョンとして開発されたのがM3です。1985年に西ドイツでE30型の3シリーズをベースとした初代が発売開始され、2年後の1987年からは日本へも輸入されるようになりました。
駆動方式は歴代モデルが共通して、FR(フロントエンジン・リアドライブ)を採用。FRは前輪が操舵・後輪が駆動という役割分担ができており、またしっかりと加速したときのトラクションがかかるという特性から、スポーツ走行に適しているといわれています。
また、スポイラーなどのエクステリアパーツにより空力性能が高められていることや、スポーティーさと高級感を両立させたインテリアなどもM3の特徴です。特にM3専用のステアリングやシートなどがスポーティーな雰囲気を醸し出しているため、ドライビングの意欲をそそります。
これまで発売されたM3のうち多くのモデルが、BMWの代名詞「シルキーシックス」とよばれる直列6気筒自然吸気エンジンを搭載していました。シルキーシックスは振動が少なく雑音のないエンジン音という特徴をもち、それでいて高回転域まで気持ちよく吹け上がるという特性です。
2007年からのE90・E92型では、よりパワーアップを目指して搭載エンジンがV型8気筒エンジンに変更されました。さらに現行のF80型ではターボエンジンが導入されていますが、現代のターボエンジンらしく低回転域からの圧倒的なパワーを発生します。採用されるトランスミッションは世代ごとに異なりますが、いずれの世代もその時代における最高の技術が投入されており、素早いシフトチェンジにより車を操る喜びを高めてくれているのが特徴です。
他にもサスペンションの設定や走行をサポートするさまざまな機能・徹底したボディの軽量化などにより、高い走行性能を誇ります。M3のボディタイプとして、当初は2ドアセダンのみのラインアップでした。しかし、第2世代からはクーペ中心となり、やがてセダンボディも登場しました。そして、現行モデルのM3は、4ドアセダンのみが用意されています。
M3 CSL
スポーツカーらしいたたずまいの「M3 CSL」
「M3のCSL」が登場したのは、この時期に発売されていたM46型とよばれるM3のモデルライフ後半である2003年のことです。
M3のベースグレードとの最大の違いは、カーボンファイバー強化プラスチックの採用によりボディを軽量化していること。また、エンジンマネジメントの変更やバルブまわりの設計を見直すことで、ベースグレードよりもパワーアップされ、360psという最高出力を誇っています。さらに専用のスポーツシートを装備することで、スポーツカーらしいたたずまいと高級感が演出されているのが特徴です。
中古で購入する際の目安となる予算
2020年7月時点で、中古車情報サイトでM3 CSLを販売する店舗はみつかりませんでした。
<年式:予算目安>
年式:流通量希少のため算出不可
生産終了から15年以上経過していることもあり、CSLの中古車を探し出すのは難しいでしょう。
先代モデルとの比較
第1世代:2003年〜2007年
M3のCSLは、E46型とよばれる第4世代の3シリーズをベースにしたM3のグレードのひとつです。通常のM3から装備の簡素化・サイドエアバッグの非採用・遮音材の廃止に加え、強化プラスチックを採用することで、重量はベースモデルより100kg以上軽量化されています。
また、シルキーシックスの高性能エンジンとあいまって、0→100km/L加速4.9秒という高い性能を誇っているのが特徴です。トランスミッションはSMGとよばれるシーケンシャルミッションのみのラインナップですが、パドルシフトも装備されることでマニュアル操作も可能に。駆動方式はM3のベースグレードと同様FRで、左ハンドル車のみの設定です。
CSLは限定車として少数しか日本に輸入されておらず、販売終了から15年近く経過していることもあり、現在では中古車情報サイトの販売情報を確認できません。CSLが欲しいと考えている人は、見つけたら車両コンディションをチェックした上で即購入するべきでしょう。
エンジンは、3.2L直列6気筒ターボ最高出力360ps。ボディサイズは全長4490mm×全幅1780mm×全高1370mmです。
人気のあるカラー
M3 CSLには2色が設定されています。
・ブラックサファイアメタリック
・シルバーグレーメタリック
しかし、現時点での中古車の流通が確認できなかったため、人気カラーの正確な傾向を確認できませんでした。
M3 SMG2
シーケンシャルMトランスミッション搭載「M3 SMG2」
「M3 SMG2」は、E46型といわれる第3世代のM3に、グレード名と同じ名称のシーケンシャルMトランスミッションが搭載されたグレードです。
構造はマニュアルミッションですが、クラッチ操作を機械が行うというセミATになります。通常のATモードだけでなく、マニュアル操作によるシフトチェンジをドライバー自ら行うことも可能です。また、フロアのシフトノブに加え、パドルシフトも装備されているため、ステアリングから手を離す必要がないという特徴があります。
中古で購入する際の目安となる予算
BMW M3 SMG2を中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。
<年式:予算目安>
2003年式:168万円〜328万円
2004年式:198万円〜330万円
2005年式:240万円〜350万円
2006年式:188万円〜429万円
M3SのMG2は、新車の販売終了から15年近く経過しています。中古車価格の安いものは10万km以上走行した車両もありますが、7〜8万km走行のものなら200万円程度で購入できるでしょう。また、3〜4万km走行のものでは300万円を超える値段がつくようです。
先代モデルとの比較
第1世代:2003〜2006年
M3 SMG2は、E46型のM3にSMGIIというシーケンシャルMトランスミッションが搭載されています。気品の高さをもつクーペボディに対して、日常ユースにおける実用性や安全性・燃費性能を高い次元で実現させました。
クラッチ操作を自動的に行うセミオートマチックミッションは、シフトレバー根元にあるスイッチを使い、最適なモードを選ぶことで日常ユースからサーキットまで走行状況に応じたきめ細やかなシフトチェンジが可能。スポーティーながら扱いやすいという特徴から、マニュアル操作にこだわる上級者からAT免許しかないけどM3の高性能を楽しみたいという人まで、さまざまなドライバーにおすすめできるモデルです。
駆動方式はBMWこだわりのFRを採用し、多くのM3と同様、右ハンドルと左ハンドル両方が用意されました。基本的に、トランスミッションを除けば、ベースモデルと同様の装備・走行性能です。
M3 SMGIIは生産終了してから10年以上経過していますが、中古車は安いものでも200万円近くします。
エンジンは、3.2L直列6気筒ターボ最高出力343ps。ボディサイズは全長4490mm×全幅1780mm×全高1370mmです。
人気のあるカラー
M3 SMG2には9色が設定されています。
・カーボンブラック
・ブラック2
・アルピンホワイト3
・シルバーグレー
・フェニックスイエロー
・ラグナセカブルー
・チタンシルバー
・イモラレッド2
・ミスティックブルー
・オックスフォードグリーン2
この中では、鮮やかな黄色の「フェニックスイエロー」が人気です。このカラーは販売当初は人気がなかったものの、現在では市場価格がかなり上がっていることから人気があるといえます。
M3 ベースグレード
ベースグレードながらも走行性能が高めの「M3 ベースグレード」
BMWの3シリーズをベースに、そのハイパフォーマンスモデルとしてM3は登場しました。「ベースグレード」とはいうものの、ボディパネルの大半をリメイクするとともに専用エンジンの搭載・専用のサスペンション設定などにより、通常の3シリーズとは別物といえるくらい走行性能が高められているのが特徴です。
初代の2ドアセダンに加え、世代によりクーペや4ドアセダンなどさまざまなボディタイプが国内で販売され、現行モデルでは4ドアセダンが用意されています。
中古で購入する際の目安となる予算
BMW M3ベースグレードを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。M3にはクーペボディとセダンがありますが、ここでは4ドアセダンの相場について見ていきましょう。
<年式:グレード名:予算目安>
2008年式:M3セダン:245万円〜358万円
2015年式:M3セダン:458万円〜760万円
2018年式:M3セダン:710万円〜1190万円
M3の4ドアセダンは先代モデルと現行モデルに用意されていますが、全国でも50台程度とそれほど多くありません。現行モデルは年式が新しいため、価格が高めです。しかし、先代モデルなら200万円台で購入できます。
先代モデルとの比較
第1世代:1987年〜1991年(E30型)
第1世代のM3は、2ドアセダンというボディタイプでした。スポイラーの装着やワイドフェンダーなどが、外観上のアクセントになっています。ベースの3シリーズから空力性能が高められており、3シリーズのCD値0.38から0.33まで向上しました。この時期のM3は、左ハンドル・5速MTのみラインナップされています。
販売からすでに30年以上経過しているため、中古車市場で探すのは困難でしょう。
エンジンは2.3L直列4気筒ターボ最高出力195ps。ボディサイズは全長4345mm×全幅1680mm×全高1365mmです。
第4世代:2007年〜2014年(E90型)
第2・3世代はクーペのみの設定だったため、ベースグレードは4代目で復活します。第4世代のM3は、2007年にクーペボディから販売開始され、翌年にセダンモデルが登場しました。歴代のM3が直列エンジンを搭載していたのに対し、はじめてV型エンジンを採用します。当初は6速MTのみが用意されていましたが、のちに7速ATもラインアップに加わりました。
中古車市場にはそれほど多い台数は確認できませんが、この世代なら200万円前後で購入できそうです。
エンジンは4.0LV型8気筒ターボ最高出力420ps。ボディサイズは全長4585mm×全幅1815mm×全高1435mmです。
第5世代(現行モデル):2014年〜(F80型)
第5世代にあたる現行のM3はセダンボディのみの展開となっており、M3セダンとよばれています。歴代のM3は自然吸気エンジンを搭載していましたが、このモデルではじめてターボエンジンを採用。搭載ミッションは、高い伝達性や変速時のショックを感じさせない特徴を持つ7速M DCT Drivelogicを採用します。
現行モデルであるため、高めで取引されているようです。
エンジンは、3.0L直列6気筒ターボ最高出力431ps。ボディサイズは全長4685mm×全幅1875mm×全高1430mmです。
人気のあるカラー
M3ベースグレードには全12色が設定されています。
・ブラックサファイア
・アルピンホワイト3
・ミネラルホワイト
・ミネラルグレー
・シルバーストーン2
・タンザナイトブルー
・インテスラゴスブルー
・フローズンダークブルー
・ヤスマリナブルー
・オースチンイエロー
・サキールオレンジ
・サキールオレンジ2
この中で人気があるのは、やはり定番色で発色の良いホワイトが特徴の「アルピンホワイト3」です。
M3 クーペ
「M3 クーペ」は使い勝手や安全性能が高いグレード
M3は、初代の2ドアセダンと現行モデルの4ドアセダン以外に「クーペモデル」の設定がありました。FRの駆動方式や専用エンジンの搭載などの特徴に由来する高い走行性能はM3の他グレードと共通です。スポーツカーらしいたたずまいや3シリーズのトップグレードとしての気品の高さ、さらには日常の使い勝手や安全性能などを高い次元で実現させています。
2014年にモデルチェンジを受けた際に、クーペはM3のラインアップから外れました。新たに登場したM4クーペという車種が、M3クーペの後継モデルにあたります。
中古で購入する際の目安となる予算
BMW M3クーペを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。
<年式:予算目安>
2001年式:198万円〜305万円
2008年式:248万円〜468万円
2010年式:344万円〜598万円
M3クーペの中古車価格は、相場とよべるほど出回っていませんが、ある程度の流通が確認できる年式をピックアップしたところ上記の価格が確認できました。生産終了から5年以上経過しており、走行距離は少ないものでも4〜6万km、年式が古いものだと10万kmオーバーのものが増えています。
先代モデルとの比較
第1世代:1994年〜1998年(E36型)
M3クーペの第1世代といえるのが、1994年に登場したE36型です。バンパースポイラーや専用アルミホイールなどが3シリーズとの違いで、左ハンドルのみが用意されています。
この世代は販売から25年以上経過しているため、市場で探すのは難しいでしょう。
エンジンは1996年までが3.0L直列6気筒ターボ最高出力286ps、1997年以降は3.2L直列6気筒ターボ最高出力321ps。ボディサイズは全長4435mm×全幅1710mm×全高1335mmです。
第2世代:2001〜2006(E46型)
この世代のM3から、右ハンドルも選べるようになりました。直列6気筒エンジンに6速MTが組み合わされ、5.2秒という0→100km/L加速性能を誇ります。また、Mステアリングホイールや専用スポーツシート、専用サスペンションなども3シリーズとの差別化されたポイントです。
M3クーペの中古車は、この世代から確認できました。
エンジンは、3.2L直列6気筒ターボ最高出力343ps。ボディサイズは全長4490mm×全幅1780mm×全高1370mmです。
第3世代:2007〜2014(E92型)
これまでのM3クーペはシルキーシックスとよばれる直列6気筒エンジンを搭載していましたが、この世代ではV型8気筒エンジンを新たに採用することで、エンジンパワーが大幅にアップしました。トランスミッションは6速MTに加え、新たに7速DCTがラインナップされます。
比較的新しい世代ですが、生産終了していることもあり高値で取引されているのが特徴です。
エンジンは、4.0LV型8気筒ターボ最高出力420ps。ボディサイズは全長4620mm×全幅1805mm×全高1425mmです。
人気のあるカラー
M3クーペには9色が設定されています。
・アルピンホワイト3
・インテルラゴスブルー
・シルバーストーン2
・スパークリンググラファイト
・スペースグレー
・ブラック2
・フローズンシルバー
・ヘレスブラック
・メルボルンレッド
そのうち人気カラーとしては、少し青がかったシルバーである「シルバーストーン2」、発色の良いホワイトの「アルピンホワイト3」などです。また、輝かしい青の「インテルラゴスブルー」も希少性の高い色として人気があります。
※本記事は、2020年7月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。
"グレード" - Google ニュース
August 18, 2020 at 08:33AM
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