東京都青梅市の住宅で14日午前2時10分ごろ、この家に住む無職小川和男さん(67)が血を流して倒れているのが発見され、搬送先の病院で死亡が確認された。警視庁捜査1課は殺人事件として青梅署に捜査本部を設置した。

捜査本部によると、午前1時55分ごろに小川さんとみられる男性から「寝ていたら音がして、男が逃げていった」と110番通報があった。通報時「中年で小太りの男が泥棒に入ったようだ」と話し、青色ジャンパーに白い帽子、マスクを着けていたと説明していたという。

警察官が駆けつけたところ、小川さんは台所で頭から血を流して倒れていた。検視の結果、頭蓋骨に粉砕骨折があり、頭部損傷による失血死の疑い。玄関ドア近くのガラスが割られ、手を差し入れて解錠された可能性がある。

小川さんは10年ほど前に母親が亡くなってからは1人暮らし。自分で自宅の建て増し工事を繰り返していた。「多額の現金を家に保管している」と近隣住民に話していたといい「1億円の札束を見せられた」という男性(65)も。アタッシェケースに入った札束を見せられた男性(60)は「お金があったから狙われたのか」と声を落とした。現場はJR青梅駅から北へ約4キロ。近くには中学校や住宅、畑などが点在している。